エジプト編 2009 

毎年ハワイばかり通っている私、勿論妻も妻の両親も連れての家族旅行で、みんなハワイにハマッています。
特に妻の両親はマウイに完全にやられています。
ワイキキの騒々しさと比べて、静かでのんびり出来る本当のリゾートがそこにはあるからでしょう。
妻は良く冗談交じりに言います。『自分の好きなところばかり行って私の行きたい所には連れて行ってくれない』
何!!?ハワイは嫌いなのか?そんなことはないはずですが、これは男を上げる為に奮発しておかないと、、、、と
突然『今度の夏の旅行はエジプトに行く!!』と勝手に決めてツアーを探し始めました。
今までは団体行動が苦手な僕は、ツアーという物には参加したことがなく、ツアーと言っても宿と飛行機だけの行動はフリーという物はしかありませんでした。
さすがにイスラム圏、アラビア語、貧困国、治安の悪さ、、、、、色んなことを想像して、ガイド付きのツアーに申し込みをしました。
申し込み後、妻の体調が思わしくなく一度キャンセルしましたが、体調も良くなり出発予定の2週間前に再度申し込みをしてみましたら、
『既に予定人数24名に達したので一杯です。』とのこと、しかし、HISさんの対応は素晴らしく、『何とかして見ましょうか?』『是非お願いします』
次の日には全て手配が完了して、無事にツアーに参加できました。
妻はかなり興奮気味です。 なにせ小学生の頃に読んでいた『王家の紋章』というマンガにハマって、未だに何百回と繰り返し読んでいます。
エジプトの特集もTVで頻繁にやっていますが、必ず予約録画で繰り返し見ています。
歴史のことや遺跡などかなり詳しいです。 僕はピラミッド、スフィンクス、アブシンベル神殿、王家の谷くらいしか知りませんし、その他は興味なし。
波乗りも出来ないし、英語も通じない異国へ行く若い頃のような元気もありません。

このツアーを選んだ理由が、ガイド付き(遺跡を見ても訳がわからないから説明があると良いと思った)、
食事つき(夕食3回を除き朝昼全日程で付いていました)、
直行便(飛行機が嫌いな僕は、乗り換えて時間が掛かる日程は避けた)、
何と言っても安かった(この条件で17万円台)

申し込んだ時の日程では、成田→カイロは直行で12時間と書かれていましたが、飛行機に乗り込んでアナウンスで初めて知りました。
14時間掛かります。しかも強い偏西風のせいで少し遅れるかも、、、飛行機嫌いの僕にとってエコノミー14時間はとても苦痛な時間です。
ヨーロッパでも12時間なので、行く前から大変な旅になる予感タップリです。

更にこの日程は、新型インフルエンザが大流行を始めたH21年の5月10日発。大流行が始まったばかりで大騒ぎしていた頃です。
幸い、エジプトでは感染者0人、それほど心配はしていませんでしたが、行きの便で感染してしまったらこの旅はアウトです。
飛行機ではマスクをしていました。

14時間余りのロングフライト、深夜の到着で、カイロの街明かりが美しく輝いています。妻は既に涙ぐんでいました。
その中に『あっ あれピラミッドじゃない?』ライトアップされたピラミッドが闇夜に浮かび上がっていました。
予想していなかったまさかの出迎えに妻は震えながら感動しています。
この旅は彼女の為の奉仕の旅です。この姿を見ただけで、連れて来てよかったと実感しました。

カイロ博物館は凄いです。大きすぎて疲れました。これは全て見るには何日もかかるでしょう。
この夜にはカイロからアスワンに寝台列車で移動。
同じ宿には連泊しない毎日移動の大変な日程ですが、遺跡を全て網羅したこのツアー、諦めるしかないです。

夜8時にカイロを出て、次の朝の8時にアスワンに到着予定でしたが、結局4時間以上も送れて付いたのはお昼の12時でした。
寝台列車だったので16時間の旅も飛行機よりはストレスが無かったですが、エジプト時間に早くも洗礼を受けてしまいました。

アスワンに着いてからも一悶着あり、砂漠の中をバスで3時間、やっとアブシンベルに着いたのは夕方5時を回っていました。
ココで昼食(ツアーの決まったスケジュールの中で臨機応変には進めてくれない)、しかも夕食は2時間後の7時です。
ガイドさんが朝食のブッフェでパンとか甘い物を余分に持っていた方が良いと教えてくれました。これは後々役に立つことになります。

夜のライトアップしたショーを見た後、アブシンベルに1泊して朝日に当たる神殿を見ました。
2月22日に朝日が神殿の奥の3体の像に日が差し込むのは有名で、この20分間の為に何年も先まで宿の予約は詰まっているようです。

ツアーはこのあとバスでアスワンに戻り遺跡群を見学して、翌日もバスでルクソールへと移動して、遺跡を見て回ります。

移動移動でとても疲れていて、ルクソール2日目の王家の谷を過ぎた頃には、やっと終わったと達成感に包まれていました。

ルクソールからカイロまでは飛行機を使い、到着日の深夜にチェックインしたホテルに戻り(寝て起きただけでほとんど印象が無い)
最終日はフリーだったので、ふたりでタクシーを使ってもう一度ピラミッドをゆっくり回りました。
ツアーだと時間で動くのでじっくり見れなかった為、これは来て良かったです。

エジプトに来て思ったのは、来る前のイメージと大きく違い、人々はとても優しく親切で、食事は美味しいし、英語も通じる。
飛行距離が短ければ、もう一度ゆっくり回っても良いかな~と思いました。

とても疲れた旅でしたが、妻を連れてくることが出来て本当に良かったです。