Maintenance Log.37

必須冷却系修理

 2010.7月
6月になると、蒸し暑い日が続きますね。車にも負担の掛かる季節になりました。
気温上昇と共に、オーバーヒートで走行不能になり、レッカーで運ばれてくる車輌も多くなるこの時季。
日頃のメンテナンスがいかに大切か、改めて感じてしまう時季でもあります。
車検と違って、義務付けされていない“12ヶ月点検”。
スルーする方も多いようですが、突然のトラブルに慌てないよう、1年に一度の点検整備を、当社は強くお勧めしています。
今回は、夏のトラブルの代表でもある、オーバーヒート事例をいくつかご紹介しましょう。


−1989年式 BMW M6−
ラジエーターホースを取り付けるパイプが折れてしまい、冷却水が噴出し、オーバーヒート!
残念なことに、E24型M6用ラジエーターのディーラーの国内在庫がありませんでした。
ドイツから取り寄せるには3週間〜1ヶ月以上掛かるので、アメリカから取り寄せることに・・・。
実質2時間程の作業ですが、最終的には2週間のお預かりになってしまいました。

アッパーホースの取り付けパイプがポッキリと折れてしまいました。 新品ラジエーターに交換して安心。



−2000年式 BMW 320i−
サーモスタット不良により、オーバーヒート!
更に、その熱によりリザーブタンクのブリーダーホースを取り付けるパイプが破損。
冷却水が漏れてオーバーヒート!
初期ならば、サーモスタット交換だけで済んだのかもしれません。
しかし、今回はオーバーヒートによる熱の影響で、リザーブタンクが破損したと思われます。
リザーブタンクの、ブリーダーホース取り付けのパイプが破損。 壊れないようで結構壊れるタンクも、消耗品。
定期的に交換しましょう。
サーモスタットは必須!
こちらも、定期交換部品です。



−2001年式 BMW 740i−
ヒーターホース不良により、水漏れを起こしてオーバーヒート!
ホースを外して見たら、ヒーターバルブからも漏れを発見。
このバルブは5万円以上する部品ですが、このまま取り付ける訳にもいかず、バルブも交換となりました。
ヒーターホースはエンジンの後ろ側にあり、チェックしづらい場所にあります。
定期点検でも確認項目に入っているので、早めにチェックしておけば防げたかも知れません。
見落ちしがちですが、ヒーターホースも要チェック! ヒーターバルブから水漏れ発見! V型エンジンの後ろ側、見えにくい場所に有ります。



−2002年式 BMW 525i−
リザーブタンク不良の水漏れでオーバーヒート!
ラジエーターリザーブタンクの上部に亀裂が入り、そこから冷却水が吹き上げています。
冷却水と言っても、水温は90度以上になります。
水道水なら沸騰寸前ですが、ロングライフクーラントには特殊な薬剤が含まれていますので、この温度で沸騰することは有りません。
更に、国産車と比べて水圧も高いBMW。多くのモデルでは、200barといった高い圧力が掛かっています。
その為、高温と高圧により、リザーブタンクは常にストレスを受け続けているのです。
そして・・・。
そのストレスに耐えられなくなった瞬間、亀裂が入ってしまうのです。
エンジンに向かって、冷却水が濡れています。
くもの糸みたいなものが見えますか?
よく見ると、ラジエーターキャップの下辺りから噴出しています。 モデルに関わらず、リザーブタンクは消耗品。
定期的な交換をお勧めします。



サーモスタットやウォーターポンプなどの故障は、昔からオーバーヒートを起こす大きな原因でした。
更に、最近の車にはプラスチック製品が多くなったこともあり、製品劣化によるオーバーヒートが増えるようになってしまいました。
国産車に比べ、欧州車の水回りは弱いのが残念なところ。
そして、その交換サイクルが非常に短いのも事実です。
定期交換を怠ると、必ずと言って良いほど、オーバーヒートなどのトラブルが発生します。
最悪は、エンジンが焼き付き、エンジン交換!なんてこともあるのです。
現に当社では、年に2〜3件ほどのエンジン交換をしています。
又、ラジエーターやラジエーターリザーブタンク&ホース類も消耗品のひとつ。
定期的な交換、そして点検を、全てのオーナーにお伝えしたいと思っています。

ちなみに、当社販売車輌に於いては、ウォーターポンプ・サーモスタット・ラジエーターのホース類は、納車整備で必ず交換をします。
せっかくご購入いただいた車輌が、上記のようなトラブルに遭わないように、最善を尽くして納車をしています。

 *表示価格は作業当日のものです。部品価格や税率の変動によって価格に誤差が出る場合がありますのでご了承ください。
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